孤独になれば、道は拓ける。
1|孤独になると自信がつく
- 力があるのはあくまで会社の「看板」なのであって、そこに勤めている個人ではない。
- 群れたままでは、才能は開花しない。
強いということは、孤独だということだ。
弱いということは、群れるということだ。
2|孤独になると本物が見えてくる
判断というのは、あくまでもどちらが正しいか、どちらが得をするかという正誤問題と同じだから、できる限り優秀な人材に相談するに越したことはない。
あなたも判断をする際には、周囲で毛色の違った優秀な人材二人くらいに声をかけられるようにしておくと心強いだろう。
反対に決断の段階になったら、周囲の意見など仰いではならない。
決断というのは、判断という正誤問題を勝ち抜いた選択肢から、自分の好きなものを選ぶことだ。
判断は正しいかで決まるのに対して、決断は自分の好き嫌いで決まる。
3|孤独になると時間が増える
- 「お金持ち」より「時間持ち」のほうが圧倒的に強い。
- どんなにお金を稼いでも、それを使って幸せになる時間が獲得できなければ、無意味。
- 独立するとなぜ成功するのかといえば、能力の問題以上に村社会の掟から解放されるから。
人間関係のトラブルはゼロにすることはできないだろう。だが10分の1や100分の1に軽減させることなら可能だ。
つまり、極力人と会わない環境を構築するということだ。群れに属する時間を極力減らすのだ。
- あなたが成果を出せるプロなら、個人事業主のほうが時間も収入も確実に増えるだろう。
男女問わず習い事を継続できる人たちをじっくり観察していると、こんな事実に気づく。
みんなでゾロゾロ通う人は途中で挫折しやすいのに対し、独りで粛々と通う人は続きやすいということだ。
人は群れると無意識に態度が大きくなって傲慢になり、独りになると謙虚になるのだ。
- 大切なのは、自分のために独りの時間を死守すること。
4|孤独になるとお金が増える
私が20代の頃から強く意識していたことは、飲み会は最小限の参加に抑えておいて、その分のお金を本代に回そうということだった。
飲み会参加率3割程度をキープしておくと"そういうヤツ"というレッテルを貼ってもらえる。
50回飲み会を断った代わりに50冊本を読めば、1年後にはもう同僚とは会話が噛み合わなくなってくるはずだ。
私の場合は、同僚が飲み会に参加している間に自分だけが読書しているという満足感がこの上なく好きだった。
同僚が翌日寝不足の顔で出社して、「昨夜は2時まで飲んで自腹でタクシーだったよ」と愚痴っている姿を見て、私は自分の戦略が間違っていないと再認識したものだ。
これまで様々な業界の営業マンと対話してきたが、とりわけトップセールスに見られた傾向があった。それは社内で群れないということだった。
トップ5%の営業マンは粛々と準備を整え、黙って即行動に移し、安定して立派な業績を残していた。
一流のスパイは例外なくいつも単独行動していて孤独だ。
仮に敵の組織に潜入捜査をして打ち解けなければならない状況だとしても、仲間内では必ず"どこか孤独なヤツ"というレッテルを貼られる。
孤独で背中に哀愁が漂っていると、それが信頼になって必ず一流の人材と出逢う。一流の人は間違いなく孤独だから、孤独同士で引き寄せられるのだ。
群れていると必然的に三流になってしまうのには、ちゃんとした理由がある。
集団行動では、最もレベルの低い部分に合わせざるを得ないからだ。
群れている連中は誰からも声をかけられないが、独りでいるとただそれだけであちこちから声をかけてもらえるようになる。
チャンスが巡ってくると、実践で鍛えられるから実力も急上昇していく。
実力が急上昇した頃には、群れている連中とはもはや人生のステージが違ってくる。
チャンスを独占したければ、つべこべ言わず群れから飛び出すことだ。
本気で顧客側を向いていると、サラリーマン社会では嘲笑われて浮いてしまうだろう。
だがそれはあくまでもサラリーマン社会のことであって、見ている人はその人の本質を見て、信頼とチャンスをくれるものだ。
5|孤独になると友人が変わる
学生時代に孤独を経験した人間は、社会に出てから出逢いに恵まれやすい。
なぜならずっと孤独に自分を磨いてきたために、同様に孤独に自分を磨いてきた相手と意気投合しやすいからだ。
私が社会人になって出逢った天才たちは、学生時代はそろいもそろって孤独だった。
凡人とは価値観が噛み合うはずもなく、物心ついた頃からずっと自分は異常だと思って生きてきたと告白してくれたものだ。
それが社会に出てみると自分と同じ価値観の人もいることに気づき、一瞬で打ち解けることができるのだ。
私の学生時代を振り返ってみても、孤独だった同級生はたいてい大成している。
あなたが学生であろうとサラリーマンであろうと、つまらない連中とは群れないことだ。
つまらない連中と群れたくなるということは、あなた自身がつまらないということだ。
もしつまらない自分を本気で変えたいのであれば、勇気を持って独りぼっちを選ぼう。
運命の出逢いとは、100%お互いが独りぼっちの時に巡ってくるものなのだから。
四六時中人間関係で悩んでいる人には、こんな衝撃の事実をプレゼントしたい。
気が合わない人とは、どうあがいても合わないということだ。
シンプルだけど、たったこれだけのことを知っておくだけで人間関係はすこぶるラクになることをお約束する。
人間関係がスムーズにいく人は、このあたりをきちんと踏まえている。
だから、自分と合わない人には挨拶程度の関係で極力会わないようにして、自分と合う人にだけ頻繁に会うようにする。
合う人間がいれば宝くじに当たったようなものだと考えれば出逢いに感謝できる。
合わない人がいるのは当たり前のことであって、深刻に悩む価値などない。
気の合う人との出逢いに感謝し、合う人にあなたの愛情を注いでいると人生が好転していく。
6|孤独になると変化したくなる
どんな世界でも一流の実績を残している人たちには孤独を好む人が多い。
どうして一流の人たちが孤独を好むかといえば、自分の課題が浮き彫りになるからだ。
群れていると自分の弱点をあやふやにできるから、自分の実力を過大評価してしまう。
あなたも本気で今の自分を変えたければ、群れから飛び出すことだ。
群れから飛び出すことによって、ありのままの自分の実力を直視することだ。
これ以上でもこれ以下でもないという自分の実力と向き合うと、妙に落ち着く。
妙に落ち着いたあとには、ぼちぼち動きたくなるものだ。
私が孤独にハマったのは、大学時代だった。
大学時代に、仲間と群れているよりも孤独に読書しているほうが、ずっと成長できると気づかされたからだ。
孤独になると、自分だけしか知らない極秘情報を獲得できたような気持ちに浸ることができる。
コンサル会社に転職したての頃、まだ平社員でフレックスタイム制も認められておらず、このまま他の平社員たちと机を並べて比べられたら確実に負けると早々に悟った私は、上司にこう直訴した。
「とりあえず三ヶ月間でいいから、どこで何をしようが干渉しないでもらいたい」
今思い返すと、ありえないくらい図々しいことを言ってしまったものだと赤面するが、私を中途採用した上司は何も理由を聞かずに「いいよ」と即答してくれた。
この三ヶ月間が私の人生を大きく変えた。
会社に出社せず、誰にも邪魔されない鉄壁の孤独の環境から次々と富を生み出した。
独立後上司にその時なぜ自由にさせてくれたのかを聞いたら、「だって俺もそうしてきたから」と笑っていた。
強者は、絶対に群れない。
強者は、誰にも知られることなく粛々と技を磨き続けている。
強者は、決して正体を明かさない。
強者は、冴えない仮の顔を持っている。
強者は、仕事が抜群にできる。
強者は、仕事を終わらせるや否や黙って姿を消す。
7|孤独になると人生が変わる
大切なことは、どんなに忙しくても必ず独りになる時間と空間を確保することだ。
どんなに忙しくても独りの時間を確保しなければ、人は絶対に成長できない。
「これだ!」と人生を賭けるものに出逢うのは、必ずあなたが独りでいる時間なのだ。
職人には孤独な人が多いが、それらは静かに心を燃やし続けられるからだ。
群れてしまうと、つい仲間と話し過ぎて行動するエネルギーがゼロになってしまう。
それだとすっかり丸くなって"いい人"になるかもしれないが、"仕事ができるヤツ"にはなれない。
仕事ができるヤツというのは、必ずどこかにハングリーさを醸し出している。
ハングリーさとは向上心のことであり、その人の伸びしろのことだ。
孤独になれば、ハングリーさはいくらでも獲得できる。
私が孤独になるのが好きなのは、ふと出逢う人も必ず孤独な人になるからだ。
私が群れるのが嫌いなのは、ふと出逢う人も必ず群れている人になるからだ。
出逢いは孤独同士でなければ、つまらない。
孤独同士で一対一の対話でなければ、相手と全力でぶつかり合うことができないからだ。
お互いに成長し合える関係とは、孤高の出逢い以外には存在しないのだ。
大切なことは、役職に関係なく正々堂々と独りで勝負する覚悟があるということだ。
独りで勝負する社長はさらに会社を発展させていくし、独りで勝負する平社員はすぐに出世していく。