マンガと図解でわかる|世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか?
マンガと図解でわかる 世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
- 作者:山口 周
- 発売日: 2020/06/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
1話|仕事の進め方は3つに分類できる
- 意思決定のモデルのバランスが大事;
- サイエンス:理性や論理
- クラフト:経験や知識
- アート:感性や直感
2話|サイエンス・アート・クラフト
- サイエンス型に頼ることが危険な3つの理由:
- 論理的情報処理スキルの限界
- システムの変化にルールが追いつかない世界
- 自己実現欲求市場の登場
- 白黒つかないものには直感を頼りにしたほうが良い.
3話|同じものであふれている
- 現代は,サイエンス(現在)型が決断を下すための膨大なデータを網羅するには時間が足りない.
論理的な正しいデータに理性的な正しい分析,そしてそこから導く答え,サイエンス(現在)型はそうやって成功を勝ち取ってきた.
今や世界中の企業でそのやり方が採用され,世界中の大学でそれが教えられている.そしてその結果,みんなが同じ答えを出せるようになった.
論理的で理性的というのは科学のようにいつでもどこでも誰がやっても,方法が間違ってなければみんなが同じ答えを導き出せる.
- スマホ,車,家電など,サイエンス(現在)型が生み出した"正解"が世間にあふれているが,消費者には違いがわからないため,差別化ができていない.
- 機能だけではない美的な便益が市場にとって重要になる.何が人々にとって美しいかを提案できる力が必要.
- ストーリーや世界観を伝えるブランドが競争力として重要.
4話|サイエンス型の限界
- なぜサイエンスが経営の意思決定に使われなくなってきているのか:
- サイエンスによって導かれた答えは誰にでもたどり着ける──つまり,差別化ができない.
- アップル社の強みは,ブランドの世界観とその制作にまつわるストーリー.
- アップル製品の外観やテクノロジーは真似できたとしても,スティーブ・ジョブズが作り上げた世界観とストーリー,つまり美意識は決して真似できない.
- アップル社は,これを持っている人はスマートでしょう?というイメージの提案をしている.
- つまり,アップル社の美意識に賛同する人がその製品を買う.
5話|美意識
- 「見る力」を鍛えることが美意識を鍛えることにつながる.
- 「見て,感じて,言葉にする」
- 絵画から得られるもの:対象から豊かな洞察を得る力
- ビジネスパーソンが専門家として能力を高めていくというプロセスは,目の前の物事を見るのではなく,過去の出来事に照らし合わせて成功例を転用して処理するというもの.
- それを進めていくことは,固定観念に縛られた「モノの見方」を繰り返してその精度を高めているということになる.
- つまり,専門家としての能力を高めていった結果,人はモノをしっかり見ないで過去の経験に照らし合わせるだけで物事を決めつけるようになる.