レバレッジ・リーディング
はじめに
本を読むのは自分に投資することです.それは,このうえなく割のいい投資です.
どんなに利率のいい金融商品に投資するよりも,確実に多くのリターンをもたらします.
わずか1500円の本の中に,15万円の価値が隠されているのです.読書ほど格安の自己投資はありません.
- 同じテーマについて複数冊の本を読んだり,常に新しい本から情報を得ることで,いろいろな著者の考え方が把握できるようになる.
第1章|ビジネス書の多読とは何か?
- 常に目的意識を持って,いらないところは切り捨てる読み方をすると,一冊の本を短期間で読み終えることができるので,どんどん本が読める.
- 汗水たらし,血のにじむような努力をした他の人の数十年分の試行錯誤の軌跡が,ほんの数時間で理解できるよう,本の中には情報が整理されている.
- ビジネスにおいてレバレッジをかけるには,本を読んで,そこに書かれているノウハウを自分流に応用し,実践で活用すること.
- 誰か成功した人のやり方を学んで,そこに自分なりの応用を加えるのが,成功への近道.
- 試行錯誤に時間や労力を使うのではなく,結果を出すために時間や労力を使うことができるようになるため.
- 誰か成功した人のやり方を学んで,そこに自分なりの応用を加えるのが,成功への近道.
- 本を読まないビジネスパーソンは,練習しないでいきなり試合に臨むスポーツ選手のようなもの.
- みんなが本を読まないということは,逆に本を読むだけでその他大勢から突出できるということでもある.
本当は本を読めば読むほど,時間が生まれます.本を読まないから,時間がないのです.
なぜなら本を読まない人は,他人の経験や知恵から学ばないからです.何もかも独力でゼロから始めるので,時間がかかって仕方ないのです.
本を読めば,そこに近道で行く方法 が書いてあるというのに,本を開く時間を惜しんで,わざわざ遠回りしている状態です.
- 意識して自分に新しい刺激を与え続けないと,自分のやり方に固執したり,視野が狭くなったりする.
- 特に年齢を重ね,ある程度成功体験を積むと,ますます自分のやり方にしがみつき,新しいものを受け入れない傾向が強くなる.
- 柔軟な精神を維持し,新しい知識や考え方を吸収し続けるためにも,多読を習慣にすべき.
第2章|本探しは投資物件選び
まず第一に必要不可欠なのが,「目的を持って本を選ぶ」ことです.
「自分の人生の目標は何か」「現状の課題は何か」という大きな目標があれば,「今,自分にはどんな本が必要か」ということが,はっきり意識できます.
- まずは,とにかく本を読む習慣を身につけること.本って意外とおもしろい,結構役に立つと思えたらしめたもの.
- 同じジャンルの複数の本を読むからこそ,重要なポイントがわかる.
- つまり,どの本にも同じことが書いてあれば,それは誰もが認める重要なポイントだと判断できる.
雑談のついでに向こうから良い本を教えてくれるのを待っていては,情報は入ってきません.
わたしは誰かと話していて,「この人はすごいな」と思ったら,「最近読んだ本で何か面白い本はありましたか?」と尋ねるようにしています.
わたしは本の情報だけでなく,本そのものも人にプレゼントすることが多いです.自分が読んで感銘を受けた本を「あの人にピッタリだな」と思ったら,すぐ贈ります.
- 増刷回数が多ければ,それだけ売れているという目安になる.
- レバレッジ・リーディングにおいて,本を大量に買うのは基本中の基本.
- ちょっとでも心に響くものがあったら,即「買い」です.
第3章|一日一冊、ビジネス書を戦略的に読破する
読み始める前にもう一度その本を読む目的を明確にしておくと,重要なところと,そうでないところの見極めがはっきりつくようになります.
したがって,どうでもいいところは捨てることができるので,読むスピードが速くなります.
そのうえで目的を意識しながら読むと,内容をよく吸収できるのです.
- 朝の読書は,日々のモチベーションや仕事のリズムを作るペースメーカーの役割を果たす.
たとえば,「重要な100項目を全部拾ってみせる」という意気込みで読んだとしましょう.
しかし,その100項目すべてを読んだところで,一つ残らず実践で役に立つかといったら,決してそんなことはないのです.
ささいな取りこぼしを気にしてスピードが遅くなるよりは,より少ない労力で大きなリターンを上げることに集中したほうがいいはずです.
- 基本的に重要ポイントは本の二割くらいしかない(20%).
- そして,その重要ポイントの八割を拾えれば良しとする(16%).
レバレッジ・リーディングはあくまでも投資活動なのですから,単に本を多く読みこなすというのではなく自分の課題や目的・目標にとって必要な情報だけが得られれば,それで十分なのです.
完璧主義を捨てること.それが第一歩です.
- 投資としての読書のコツは,自分の身に置き換えて読むこと.
- 「自分だったらどうするか」をシミュレーションしつつ読んでいくと,アイデアがどんどん出てくる.
- 一冊の本のすべてが,自分にとって必要な情報であるわけがない.
- 多くの本を読んでいくなかで,自分にとっての愛読書も何冊か生まれるでしょう.そのような本当にいい本は繰り返し読むべき.
- レバレッジ・リーディングでは,読むスピードに「緩急をつける」ということに重点を置く.
- 自分で重要だと判断したところはゆっくり読むし,それ以外は猛スピードで飛ばすというように,「緩急」をつける.
- 自分で重要だと判断したところはゆっくり読むし,それ以外は猛スピードで飛ばすというように,「緩急」をつける.
第4章|読んだままで終わらせるな!
- 一度読んだ本の内容を忘れる理由:
- ポイントをメモしなかったから.
- 実行しなかったから.
とにかく大事なのは,本から得たノウハウをまとめ,繰り返し読んで条件反射的に行動できるようにし,どんどん実践で活用していくことです.
読まなければ始まらないのは無論ですが,読んだだけで実行しなければそれで終わりです.
たくさんの冊数を読むことも大事ですが,たくさん実行することのほうが大事です.とにかく行動して,試してみてほしいと思います.