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Computer Scienceや読書のメモ

反応しない練習

はじめに

  • 悩みの始まりには,きまって「心の反応」がある
  • 心が動いてしまうこと──それが悩みを作り出している「たった一つのこと」
  • だとすれば,「ムダな反応をしなければよい」
  • 悩みを増やしてしまうようなムダな反応を,「最初からしない」
  • この本での目的は,「ムダに反応しない」「悩みを増やさない」こと

第1章 反応する前に「まず,理解する」

  • 「悩み」を「理解」していくことで確実に解決できる
  • 「私には悩みがある.未解決の問題がある」と,はっきり自覚する.「でも,きっと解決できる」と考える
  • 悩みがあるという「現実」を見据えて,その「原因」を理解して,解決への「方法」を実践する
  • 「反応」こそが悩みの正体.
  • となると,私たちが日々心がけなければいけないことは,一つ.「ムダな反応をしない」こと.
  • 「自分の心を正しく理解すること」こそが,人生の苦悩を解く一番強力な「智慧
  • 「今自分は,考えがまとまらないな」と,客観的に心の状態を確認する.
  • 「言葉で確認する」作業は,メンタルヘルスの基本としてお勧めの方法
  • 「あれこれと,つい余計なことを考えてしまう」「落ち着いて物事に取り組めない」という悩みの理由は,「妄想」にある
  • 妄想をリセットする基本は,「今自分は,妄想をしている」と客観的に言葉で確認すること
  • 妄想は「無意識のうちにハマってしまっている」ものであるため,実践あひてみるとけっこう難しい
  • 「正しい理解」とは,「自分が正しいと考える」ことではなく,ありのままに,客観的に,主観抜きの「ニュートラル」な目で,物事を見据えることを意味する

第2章 良し悪しを「判断」しない

  • 人が悩んでしまう理由の一つは,「判断しすぎる心」にある
  • 「判断」とは,この仕事に意味があるとかないとか,人生は生きている値打ちがあるとかないとか,彼と自分を比較すれば,どちらが優れている,劣っているといった「決めつけ」「思い込み」のこと
  • 自虐も判断,失望や落胆も判断,不安や尻込みも判断,人物評も判断である
  • こうした判断は,不満,憂鬱,心配事など,たくさんの悩みを作り出す
  • 人間の心には,例外なく,判断しすぎる心がある
  • 無意識に,「自分は〇〇だ」と判断してしまっている.「判断」の犠牲者.

人は3つの執着によって苦しむ.①求めるものを得たいという執着(だが叶わない).②手にしたものがいつまでも続くようにという執着(やがて必ず失われる).③苦痛となっている物事をなくしたいという執着である(だが思い通りにはなくならない). では,これらの苦しみが止むとは,どういう状態なのだろうか.それは,苦しい現実そのものではなく,苦しみの原因である”執着”が完全に止んだ状態なのだ.

  • もともとその「判断」は,アタマの中に存在しなかったはず

判断は,アタマの中にしか存在しないから妄想である.過去も,判断も,全部”手放す”.そうして,ラクになる.あなたにも,「判断」による苦しみがなかった時代が,あったはず.

  • 「判断」した結果,自分に有益である(役に立つ)というのが,大切な判断基準

では,私たちの日頃の判断は,どうでしょうか.自分,他人,人生,仕事などへの,正しい・間違っている,良い・悪いという判断は,「真実」でしょうか,「有益」でしょうか.まず,アタマの中で繰り広げる判断は,それだけなら「ただの妄想」ですから,「真実」とはいえません.現実に役に立っていないなら,有益でもありません.ということは,人間が考える多くの判断は,実は真実でもないし,有益でもありません.

  • 人間というのは,一部しか見ていない──そもそも立っている場所も,見ているものもまったく違う──にもかかわらず,すべてを理解した気になって,「自分は正しい」と思い込んでいる
  • 自分のアタマで考えたことである以上,「どう考えても」自分の考えしか出てこない.
  • 自分で考えれば,自分の考えだけが出てくるのは,当たり前の話

「正しい理解」とは,逆説的な言い方になりますが,「正しいと判断しない」理解です.そんなことより「真実であり,有益である」ことのほうが大事ではないか,と考えるのです.

  • ムダな判断から自由になる3つの方法:
    1. 「あ,判断した」という気づきの言葉
      • 「今日はついていない」「失敗したかも」「あの人は苦手,嫌い」「自分はダメな人間」といった思いがよぎったときは,「あ,判断した」と気づく
    2. 「自分は自分」と考える
      • 判断は「心のクセ」のようなもの
      • 世間には,較べること,評価すること,あれこれ詮索することが大好きな人が大勢いる
      • 噂話は,「判断」のオンパレード
      • 「みんな判断しているから,わたしだって」と考えると,自分も「判断大好き」な人間になってしまう
      • 「人は人.自分は自分」という明確な境界線を引く
    3. いっそのこと「素直になる」

どんな状況にあっても,「判断しない」(否定しない)というのが,重要なのです.日頃ネガティブな判断が心に湧いてきたら,そこで「ゲームオーバー」だと考えましょう.考えても,そこに答えはありません.自分を苦しめる判断を抜けることほど,人生で大切なことはありません.

第3章 マイナスの感情で「損しない」

  • 「感情」もまた,心の反応
  • 「反応しないことが最強の勝利である」
  • 「正しさ」は,人それぞれに違うものであるから,「あなたにとっては,それが正しいのですね」と,ただ理解するだけ
  • 人は「相手は自分と同じ考えのはず(同じ考えを持てるはず)」と,心のどこかで思っているものだが,この期待・思い込みは「妄想」でしかない
  • 最初から不快な感情が湧かないように,なるべく反応しないようにと努める
  • 「しなくていい判断は,しないほうがいい」

人間にとって一番大切なのは,「心に苦悩を溜めない」ことです.どんな幸福感も,苦悩(という反応)によって,いつも台無しになってしまうからです.

  • 「過去を引きずる」というのは,「記憶に反応している」状態

第4章 他人の目から「自由になる」

  • どんな思いも「妄想にすぎない」と,はっきり自覚すること
  • 「妄想は妄想にすぎない.何が思い浮かんでも反応しない」という覚悟が大事
  • 確かめようのないことは放っておく
  • 「妄想をやめる」ことが最優先課題

いっそのこと,「妄想への向き合い方」を,ここで確立してはいかがでしょうか.「妄想は妄想にすぎない」「妄想には際限がないし,根拠もない」「わたしはこれ以上,妄想を追いかけない」という立場に立ってしまうのです.

  • 比較している状態とは,妄想という「ヒマつぶし」と変わらない
  • 「正しい努力」とは,いわば「外の世界」を忘れて,「自分のモノゴトに集中」して,そのプロセスに「自ら納得できる」こと.これが成果を運んでくれる.

実は,心というのは,何かに触れれば必ず反応するものです.あなたが期待するほど,心は強くありません.外を歩けば反応する.人を見れば反応する.反応すれば,いろんな雑念が溜まります.心は本来そういうものだと心得ておきましょう.とすれば,最初から「外を見ない」「人を見ない」ことが最善です.

第5章 「正しく」競争する

  • 私たちがふだん実体があると思いこんでいるもの──勝ち負けや優劣を競わせる社会の情報や価値観──は,厳密にいえば「妄想」でしかない
  • 大切なのは,アタマの中のバーチャルな競争から抜けてみること.競争という脳内の妄想から,いったん目を醒ましてみること.
  • 本当の勝利は,「自分自身の納得」

競争に乗るか,降りるか,別の動機で競争の中を生きるか──私たちには三つの選択肢があります.問題は「別の動機」とは何かということ.その新しいモチベーションに立ったとき,「競争の中にあって,競争に苦しまない生き方」が可能になるのです.

貢献すること,もてなすこと,サービスすること,役に立てること──慈と悲と喜の心です.本当は,それだけで十分,働く動機・生きる意味になるのではないでしょうか.

  • 心は,なるべくムダな反応のない,クリアな状態のほうがよい.これは,勝利や成功を目指す上でも,大切な方針になる.
  • 「道を成就する」(目的を達成する)うえで,”五つの妨げ”に気をつける
    1. 快楽に流される心
    2. 怒り 不快,不満,悲しみ,ストレス,他人への悪意など,心をざわつかせる感情
    3. やる気の出ない心 眠たい,面倒くさい,ラクしたい,手を抜きたい,疲れて元気が出ない,といった状態
    4. そわそわと落ち着かない心 雑念や妄想だらけで,作業が手につかない状態
    5. 疑い 自分や他人,将来のことを悪く考えてしまう心
  • 「妨げ」に襲われたら,「なるべく反応しないで”妨げが襲ってきている”と理解する」というのは,正しい勝ち方

「もともと勝ちも負けもない.そのような思いは,欲と妄想とが作り出した幻なのだ」と理解します.これは,ただの慰めではなく,自らの心を正しく理解したときに,はっきりと腑に落ちる真実です.

  • 目を閉じて,自分の内側から「独自の成果を上げる方法」を工夫していくべき.振り回されない,ということ.

まずは,相手に目を向けている状態から「降りる」ことです.相手は見ない.「相手は関係ない」と考えて,怒りからも降りる.さらに,「他人と同じ成果を手に入れたい(他人と同じになりたい)」という妄想からも降りることです.そのうえで,「自分に何ができるだろう?」「わたしは,今自分にできることを十分やっているだろうか?」「まだやれることがあるのではないか?」と考えるようにします.すると,自分自身の能力を高めていくこと,仕事・生活を改善していくことに心が向かうようになります.

負い目を感じたら,考え方をこう切り換えてください.「わたしには,違う役割があるのだな」.究極のところ,人間の動機は「貢献」です,どんな人も,「お役に立てればよし」なのです.貢献という動機に立って,できることをして,暮らしが立って,ほんの小さな喜びや楽しい出来事が日々に見つかったら,もうそれで十分ではありませんか.

  • 「人によって,そもそも与えられた条件は違う」

最終章 考える「基準」を持つ

つい外の現実に反応して,つらくなったときは,心の内側にある”聖域”に戻って,正しい思いを念じてみるのです.そうして,少し自分を取り戻せたら,そこからまた,外の世界に向かいます.本当の人生は,「戻っては,踏み出す」の繰り返しです.一日に何度でも,何ヶ月でも,何年でも──「正しい心がけに戻る」こと.

  • 目指すゴールは「最高の納得」
  • 日々の仕事や家事も,「自身が納得できること」を基準にすれば,外の世界に振り回されることは減っていく

私たちに必要なのは,自分が「最高の納得」にたどり着くための,正しい生き方,考え方,心の使い方です.