仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?

 

仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?

仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?

 

 

 

第1章 「コミュニケーション能力」の正体

  • コミュニケーションの本質は,「伝わる」こと.
  • 現代では「つくる」だけでなく「伝わる」ことを考えなければならない.
  1. 「伝わる」のは,相手が聞きたい(見たい)と思うものだけである.
  2. 「感情」抜きには,伝わらない.我々は,論理ではなく,感覚の生き物.
  3. 人は「誰に言われたか」を重視する.
  • 「面接で人の能力を見抜ける人」なんてまったくいない.
  • 「コミュニケーション能力が高そうに見える人」には2種類ある.
    1. 「人当たりが良いだけの人」
    2. 「真にコミュニケーション能力が高い人」
    → 難しい課題を与えたときの反応が違う.
    → 「自社のwebデザインを良くしてほしい」という抽象的な課題をふる.
    → 1. の人は,「どうすればいいか教えてください」と聞きに来る.
    → 2. の人は,問題点を整理してくる.「なぜデザインを良くしたいのか?」「今のページで使いにくいところはどこか?」「サンプルになるようなページはあるか?」
  • コミュニケーション能力とは,「気が利くかどうか」
  • 「どうすれば相手が楽になるか」を真剣に考える.
  • 真のコミュニケーション能力とは,すなわち相手の要求を「気を利かせて」読みとる能力なのである.
  • 会話は,「どちらかが手加減する」ことが絶対に必要.
  • 会話は,目的によって3つに分類できる.
    1. 「議論モード」5:5(自分:相手)
    2. 「共感モード」2:8
    3. 「提供モード」8:2
  • コミュニケーション能力の高低は,仕事の成果に顕著に現れることが多い.

 

第2章 なぜ,企業から「コミュニケーション能力」は求められ続けているのか

  • 「会社」と「学校」で根本的に違うのは,評価の尺度が「勉強の成績」から「貢献度」になること.
  • 成績は勉強さえすれば一人でも上げられる.しかし,貢献度は「成果」を周りが認めてはじめて貢献したとみなされる.
  • 自らの「貢献度」を周りに理解してもらう.
  • 上司にとって「メリットのある人物」になること.
  • あいまいな「評価される軸」を理解すること.
  • みんなの納得するルールをつくること.
  • 会社に奉仕をするような志望動機はウケがいい.
  • 「一緒にいて楽しい」が学生にとって必要なコミュニケーション能力の本質.
  • 企業におけるコミュニケーションの本質は,「一緒に仕事をして成果が出る」である.
  • 「あなたのアウトプットを他の人がうまく利用できるかどうか」はとても重要.
  • 専門家にとって,自らのアウトプットが他者のインプットにならない限り,成果はあがらない.専門家のアウトプットとは,知識であり情報である.
  • 「相手が何を求めているか」が分かる人.

 

第3章 どうしたら「コミュニケーション能力」は身につくのか

  • 知っていても,知らないふりをしたほうがコミュニケーションはうまくいく.
  • 知っていても,簡単に話さない.
  • 人は話を聞くとき,次の4つの姿勢のいずれか.
    1. 否定してやろう,と思って聞く.
    2. 解決してやろう,と思って聞く.
    3. ただ聞くだけでいい,と思って聞く.
    4. 自分の中に取り込もう,と思って聞く.
    → 「相手から学ぼう」と思っている.
  • 「きちんと質問できる人」になるための5つのポイント.
    1. 自分の意見を持って質問している.
      → 「私は◯◯と思うのだけど,どうか?」
    2. 何度も同じことを質問しない.
    3. 「どうすればいいですか?」と言わない.
      → 相手に委ねない.
    4. 教えてもらったことを確認する.
    5. 目的を添えて聞く
      → 「◯◯したいので,教えてください.」

 

第4章 「コミュニケーション能力」を高めるために,日頃からできること

  • 人にアドバイスをするときに厳守すべき6つのステップ.
    1. 「解決してほしいのか?」「聞いてほしいだけか?」を判別する.
    2. 相手の話を聞く.相手がやりたいことを聞くために.
      → アドバイスがほしいと言われ,調子に乗って自分の考えるアドバイスをすると,たいていの場合嫌われる.
    3. 相手がやりたいことに対して,「何が引っかかっているのか」が肝心.
    4. 解決策をすぐに提示せず,相手が本音を語るのを待つ.
    5. 成果が出なかった原因を相手に考えてもらう.
    6. 自分の意見を言わない.
      → 「本に書いてあって...」というふうに変換して伝える.
  • どんなに良い話でも,相手が聞く気にならなければ,意味がない.

 

第5章 「知的能力」と「コミュニケーション能力」を兼ね備えて,はじめて成果を出す能力となる

  • コミュニケーション能力の本質は,「自分自身を俯瞰する能力」である.
  • 自分の発言に対して,相手がどのような印象を持つのか.
  • 相手の価値観と自分の価値観の相違はなにか.
  • 自分にとっての正義がどれほど相手にとって受け入れられるのか.
  • コミュニケーションとは,「相手の求めることに気づき,それを提供する行為」