仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?
仕事で必要な「本当のコミュニケーション能力」はどう身につければいいのか?
- 作者: 安達裕哉
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2017/08/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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第1章 「コミュニケーション能力」の正体
- コミュニケーションの本質は,「伝わる」こと.
- 現代では「つくる」だけでなく「伝わる」ことを考えなければならない.
- 「伝わる」のは,相手が聞きたい(見たい)と思うものだけである.
- 「感情」抜きには,伝わらない.我々は,論理ではなく,感覚の生き物.
- 人は「誰に言われたか」を重視する.
- 「面接で人の能力を見抜ける人」なんてまったくいない.
- 「コミュニケーション能力が高そうに見える人」には2種類ある.
1. 「人当たりが良いだけの人」
2. 「真にコミュニケーション能力が高い人」
→ 難しい課題を与えたときの反応が違う.
→ 「自社のwebデザインを良くしてほしい」という抽象的な課題をふる.
→ 1. の人は,「どうすればいいか教えてください」と聞きに来る.
→ 2. の人は,問題点を整理してくる.「なぜデザインを良くしたいのか?」「今のページで使いにくいところはどこか?」「サンプルになるようなページはあるか?」 - コミュニケーション能力とは,「気が利くかどうか」.
- 「どうすれば相手が楽になるか」を真剣に考える.
- 真のコミュニケーション能力とは,すなわち相手の要求を「気を利かせて」読みとる能力なのである.
- 会話は,「どちらかが手加減する」ことが絶対に必要.
- 会話は,目的によって3つに分類できる.
1. 「議論モード」5:5(自分:相手)
2. 「共感モード」2:8
3. 「提供モード」8:2 - コミュニケーション能力の高低は,仕事の成果に顕著に現れることが多い.
第2章 なぜ,企業から「コミュニケーション能力」は求められ続けているのか
- 「会社」と「学校」で根本的に違うのは,評価の尺度が「勉強の成績」から「貢献度」になること.
- 成績は勉強さえすれば一人でも上げられる.しかし,貢献度は「成果」を周りが認めてはじめて貢献したとみなされる.
- 自らの「貢献度」を周りに理解してもらう.
- 上司にとって「メリットのある人物」になること.
- あいまいな「評価される軸」を理解すること.
- みんなの納得するルールをつくること.
- 会社に奉仕をするような志望動機はウケがいい.
- 「一緒にいて楽しい」が学生にとって必要なコミュニケーション能力の本質.
- 企業におけるコミュニケーションの本質は,「一緒に仕事をして成果が出る」である.
- 「あなたのアウトプットを他の人がうまく利用できるかどうか」はとても重要.
- 専門家にとって,自らのアウトプットが他者のインプットにならない限り,成果はあがらない.専門家のアウトプットとは,知識であり情報である.
- 「相手が何を求めているか」が分かる人.
第3章 どうしたら「コミュニケーション能力」は身につくのか
- 知っていても,知らないふりをしたほうがコミュニケーションはうまくいく.
- 知っていても,簡単に話さない.
- 人は話を聞くとき,次の4つの姿勢のいずれか.
1. 否定してやろう,と思って聞く.
2. 解決してやろう,と思って聞く.
3. ただ聞くだけでいい,と思って聞く.
4. 自分の中に取り込もう,と思って聞く.
→ 「相手から学ぼう」と思っている. - 「きちんと質問できる人」になるための5つのポイント.
1. 自分の意見を持って質問している.
→ 「私は◯◯と思うのだけど,どうか?」
2. 何度も同じことを質問しない.
3. 「どうすればいいですか?」と言わない.
→ 相手に委ねない.
4. 教えてもらったことを確認する.
5. 目的を添えて聞く
→ 「◯◯したいので,教えてください.」
第4章 「コミュニケーション能力」を高めるために,日頃からできること
- 人にアドバイスをするときに厳守すべき6つのステップ.
1. 「解決してほしいのか?」「聞いてほしいだけか?」を判別する.
2. 相手の話を聞く.相手がやりたいことを聞くために.
→ アドバイスがほしいと言われ,調子に乗って自分の考えるアドバイスをすると,たいていの場合嫌われる.
3. 相手がやりたいことに対して,「何が引っかかっているのか」が肝心.
4. 解決策をすぐに提示せず,相手が本音を語るのを待つ.
5. 成果が出なかった原因を相手に考えてもらう.
6. 自分の意見を言わない.
→ 「本に書いてあって...」というふうに変換して伝える. - どんなに良い話でも,相手が聞く気にならなければ,意味がない.
第5章 「知的能力」と「コミュニケーション能力」を兼ね備えて,はじめて成果を出す能力となる
- コミュニケーション能力の本質は,「自分自身を俯瞰する能力」である.
- 自分の発言に対して,相手がどのような印象を持つのか.
- 相手の価値観と自分の価値観の相違はなにか.
- 自分にとっての正義がどれほど相手にとって受け入れられるのか.
- コミュニケーションとは,「相手の求めることに気づき,それを提供する行為」