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Computer Scienceや読書のメモ

Creative Selection Apple 創造を生む力

Creative Selection  Apple 創造を生む力

Creative Selection Apple 創造を生む力

プロローグ──「20億人のユーザー」を生んだ天才集団 その創造法


この本は,私がアップルで過ごした15年間についての記録であり,アップルに流れる創造のエッセンスを抽出するチャレンジである.

すぐれたソフトウェアを開発するために私が取り組んだこと,当時のエピソード,職場で気づいたことなどを盛り込んだ.

アップルの「何」が特別なのか?

  • アップルという企業の本質,そのエッセンスを理解するには,まずソフトウェアを理解しなければならない.
  • アップルほど直感的で,きめ細やかで,おもしろいソフトウェアをつくれる企業はほかにない.アップル製品ならではの魔法が存在するとしたら,それはソフトウェアの中にある.
  • iPodのリリースが,アップルが「コンピュータ」から「パーソナルテクノロジー」に移行する引き金となった.また,iPodがもたらした資金と自信が,のちに大成功を収める各種デバイスの開発につながっていった.

創造性を「意図的」に発揮する

本書のねらいは,私たちがどんなアプローチをとって仕事に取り組んできたかを紹介し,私たちの創造手法を説明することにある.

説明を始めるにあたって,アップルのソフトウェア部門での成功に欠かせない要素を7つにまとめてみた.

1 インスピレーション──着想.広い視野をもって発想し,様々な可能性を考える

2 コラボレーション──他者と協力し,互いの強みを活かし補完し合う

3 テクニック──スキルを使って室の高い結果を得る.そして,常によりよい仕事ができるように励む

4 勤勉さ──つまらない仕事でも,必要なら手抜きや妥協をせずにやり抜く

5 決断力──難しい選択を,遅れたり,引き延ばしたりせずに行う

6 テイスト──感性.見る目を養い,「魅力的でありながらまとまりのあるもの」をつくるバランスを見つける

7 共感力──他者の視点から世界を見,彼らの生活とニーズに適応するものをつくる

この7つは,トップダウンボトムアップ,双方向から加えられる圧力によって結果的に結晶化された創造の要素なのである.

インサイダーしか知らない「アップルのアイデア実現フロー」

  • 7つの要素を混ぜ合わせ,合体させつつ,人間味,つまり「私たちらしさ」を,8番目の要素として加えた.
  • これらを積み重ねて成り立つアップルの創造法を,私は「クリエイティブ・セレクション」(創造的選択)と呼んでいる.

1章 アップルの極秘会議


  • 「デモ」が,アップルの製品開発プロセスの基礎になっている
  • ティーブはデモを,アップルのソフトウェアの見た目や操作感,そして機能を決定するためのメイン手段として活用していた
  • ティーブは常に製品をできるかぎり直感的かつシンプルにしようとした
  • アップルにおける製品開発のDNAは,「テクノロジーリベラルアーツを融合し,ソフトウェア(中身)とハードウェア(器)の最新の進歩をデザインや文化の要素と融合させ,人々が日常生活のなかで便利で意義深いと思うような機能や製品をつくる」という姿勢
  • 期待されていたのは,アップルのソフトウェアをよりよくするためのプロジェクトをみずから探しだしたり,つくりだしたり,そうしたプロジェクトに貢献したりすること
  • 混じりけのない実直な自分の意見をしっかり持っているかどうかで,ただ「ソフトウェアを書く」だけに終わるか,「実際にソフトウェアに影響を与える」ことになるかが決まる
  • デモは,アイデアをソフトウェアに変えるうえで最も重要な役割を果たしている
  • アップルの最重要目標は,「すばらしいソフトウェアをつくること」

ひとりひとりが,自分が責任を持つ部分について決断を下し,新しいアイデアを追求するための取り組みに何時間もかけるか,あるいは今あるアイデアをさらに洗練させるかを判断できた.

  • ティーブの最終決定を頂点とするデモ,レビュー,決定のピラミッドが何層もあった
  • ティーブは,重要でない機能をカットしたほうが,ユーザーが一から学びやすく,長い目で見て使いやすくなると考えていた
  • ソフトウェア,もっと広くいうならコンテンツが最初から「明快で直感的」であるに越したことはない
  • 「こうした難しい疑問に答える最善の方法は,質問自体を不要にしてしまうことだ」というのがスティーブの考えだった

2章 もっといいアイデアを,もっと早く


  • デモを通じて,可能性を浮き彫りにし,コンセプトを考察し,進捗を示し,議論を促し,製品をつくるための判断をした.
  • 「絶対に必要」「ある程度必要」「不要」な機能を慎重に選んで,効果を最大にしつつ,気が散る要素を最小に抑え,みずから設定した作業スケジュールに間に合わせる.
  • デモをつくるときには,デモを見る人について考え,どの機能を盛り込むかを具体的に判断する.
  • 「力を入れるポイント」と「入れ具合」:
    • 迅速に作業を進める「方法」を探す
    • プロジェクトの「停滞」に目を配る
    • 「不必要な作業」を省略する
    • 「必要なところに集中」できるよう,受け手の注意をそらす要素を取り除く
    • できるだけ早く「最終目標の見積もり」に取りかかる
    • 「最大の影響力」を目指して,デモを企画する

3章 「時間」と「熱量」の法則


  • エジソンの大規模な成功は「細かいディテールへのこだわり」の上に築かれている

「私の発明のうち,偶然に生まれたものはひとつもない.私は満たす価値のあるニーズを見て,満たされるまで試行錯誤を繰り返す.まとめると,1%のひらめきと99%の努力ということだ」

  • インスピレーションは,それを実現する懸命の努力と勤勉さなしでは実現しない.

「99%の努力」とは,いったい何だろうか.エジソンは,誤解を招きそうなぐらい短い言葉で語る.

「実現するまでひたすら試行錯誤を続けるんだ」

  • イデアを実現してイノベーションを成し遂げるには「目標を絞り,ひとつずつ課題をクリアする労力」を惜しんではならない.

4章 超・一点突破


  • 目標はひとつ,「高速なウェブブラウザーの開発」
  • ティーブは,アップルで新しい高速ブラウザーをつくることが,ユーザーにインターネットエクスプローラーを忘れてもらう最善の道だと結論づけた.
  • 長い目で見て,ウェブ閲覧を改善する鍵は高速化だとスティーブが考えていたので,私たちにとっては,高速ブラウザーをつくることが最優先事項,かつ最大の評価ポイントとなった.
  • コードの編集が終わったら,以下を詳しくまとめる:
    • その編集で何をしたのか
    • どんな機能の実装あるいはバグの修正を行ったのか
    • 今回の編集が目標をどのくらいうまく達成していると思うのか
  • PLT(Page Load Test)は,私たちのプログラミングが,「速度」という重要な評価軸から見て適切かどうかを把握するのに役立ち,プログラムが遅くなった場合に,その原因を的確に示してくれた.

高速化に関するスティーブ直々の指示があるため,私たちはこの事態に陥るわけにはいかず,防止策を考えた.

  • 基調講演の3~4週間前に,スティーブはスライドの一部を使って,アップル社内の会場で練習を始める.
  • ゆっくりと,毎日,基調講演でどのように見せたいかを何度も練習して,完全に知り尽くすまで,何度も何度も反復した
  • ティーブは,「Safari」がウェブページをインターネットエクスプローラーより速く読み込むだけでなく...「3倍速く」読み込むと発表した.

優れた成果を挙げられるかどうかは「偶然」と「必然」のギャップをいかに埋めるかにかかっている.

「何でもいいからやればいい」わけではなく,選び抜いた具体的な目標を成し遂げられるかどうか,そして言葉を練ってビジョンに変え,結果を得るための行動を後押しできるかどうかが重要だ.

  • 「絶え間なく完璧を追求する.その過程で優秀になる」というロンバルディの言葉どおり,ひとつのことをやり抜く過程で,他を圧倒する実力が備わる.

5章 「味方」をつくる


6章 「明確かつ具体的」であれ


7章 「前のアイデア」に戻る勇気


8章 一気に「収束」させる


9章 Appleの考え方


10章 熱狂