マイクロソフト伝説マネジャーの世界No.1プレゼン術
- 作者: 澤円
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/08/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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はじめに
- プレゼンの3つのゴール
- 聴いた人がハッピーになる
- 聴いた人から行動(決断)を引き出す
- 聴いた内容を他人に言いふらしたくなる
- 「情報を伝える」「相手に理解してもらう」など,いわゆる「ファクトの説明」に終始してしまってはいないだろうか.
- 本書では,プレゼンの本質的な部分の作り方,考え方から始まり,「構成・ストーリーの構築方法」「スライド作成術」「本番での話し方」「質疑応答」にいたるまで,プレゼンにおけるあらゆる要素について具体的かつ実践的な方法を述べる.
第1章 なぜ,私はプレゼンで世界トップになれたのか?──伝わるプレゼンの大原則
- マイクロソフトには,お客様の技術的な相談に乗ったり商品やサービスの解説をする,プリセールスエンジニアやITコンサルタントという職種がある.
- 「相手から行動を引き出すため」にプレゼンをする.
- 相手にとって「どんなハッピーな未来が訪れるのか」を伝える.
- 私たちが伝えるべきは,自社商品が優れていることでも,自分自身が技術的な知識を豊富に持っていることでもない.そんなものは,相手にとって関心のない話.
- 相手にとって大事なのは「それによって自分の未来はどうなるのか?」「ウチの会社は良くなるのか?」ということに尽きる.
- その企画や開発された商品によって「どんなハッピーな未来が訪れるのか」「社会はどう良くなるのか」.プレゼンの中に,そうした「魅力的な未来」が描かれていなければ,人を動かすことはできない.
第2章 すべてのプレゼンは「ビジョン作り」から始まる──プレゼンは目的ではなく手段
- プレゼンをするからには「相手から引き出したい行動」が必ずある.
- 営業:契約してもらう
- 企画:認められる
- 起業家:プランが認められ,投資をしてもらう
- 講演やセミナー:勉強になったと感じてもらう
- 学生:社会に役立つ良い研究だと認めてもらう,興味をもってもらう.
- 「どうしたら,相手が行動してくれるのか」を考えなければならない.
- 著者は,「Windowsがいかに優れているか」ではなく,「Windowsの機能を使うことによって,そこで働く人たちにどんな変化をもたらし,どんなハッピーな仕事環境が実現するのか」ということを伝えている.
- 「つまらないプレゼン」「効果の低いプレゼン」ほど「説明」に終始している.言い換えれば,「事実を理解してもらう」というところをゴールにしてしまっている.
- 優れた経営者が熱っぽく語るのは「どんな社会を作りたいのか」「自分たちのアイデアや商品によって,どんな未来を実現したいのか」というビジョン.
- プレゼンを聴くのは「どんな人なのか」ということを徹底的に考えないといけない.
- 聴いてくれる人たちがいかに「自分事」として捉えてくれるか.
第3章 1人歩きするプレゼンの「核」の作り方──いいプレゼンほど人に言いふらしたくなる
- 本当に優れたプレゼンには「核」が存在している.
- プレゼンにおける核とは,「誰にでも理解でき,すぐに覚えられるもの」.
- 「何を持ち帰って欲しいのか」を明確にして,それを核に落とし込んでおくことがプレゼンにはとても大切.
- プレゼンをするからには,聴き手が喜んで受け取り,嬉々として周囲に言いふらしたくなる核を提供しなければならない.
- 普段からアンテナを立て「いい情報を,いかに敏感にキャッチしているか」というところが大きな差になっていく.
- 優れたプレゼンには「ビジョン」と「核」が不可欠.
- 一流の仕事人はすべからく「日常すべてがインプットタイム」になっている.
第4章 構成・ストーリーを作るために知っておくべき「基礎の基礎」──いいプレゼンをするまでの下準備
- 究極的にはプレゼンとは「あなたが感じているワクワクを伝染させること」.
- 「自分の興味やワクワク」から始まり,それをより説得力を持って伝えるために「何が必要だろう」「どんな伝え方がいいだろう」と考えることが一番大切.
- プレゼンに限らず,優秀な仕事人というのは自分の専門分野について常にアンテナを立てている.
- 「プレゼンの「核」となるメッセージを,他の誰でもないあなたにお届けします.そして今度は,あなたが「別の誰か」にプレゼントしてあげることで,あなたが二次的なヒーローになってください.」という思いでプレゼンをする.
- 具体的な話を聴きたければ,具体的な質問を用意する.
- 「ざっくりとした構成」でいいから,さっさと作ってしまう.最初から完璧である必要はないので,とにかく構成を作ってみること.
- 先にアウトプットして,足りないものをインプットする.
第5章 聴き手の興味が飛躍的にアップする「構成&スライド作り」
- プレゼンに説得力を持たせたいとき,もっとも手っ取り早いのは数字を入れること.
- 数字は,インパクトを与えると同時に,一人歩きさせやすい.
- どんなジャンルのプレゼンでも,聴き手が興味を示すような数字を盛り込むことは可能.
- 優れたプレゼンターや話のうまい人というのは,さりげないたとえ話が本当に上手.
- 相手がいかにビジュアルイメージを描きやすいかというのはとても大事な要素.
- 原則として,プレゼンというのは「わかっている人」から「わかっていない人」へ話をするもの.その際に起こりやすいのが理解のギャップ.
- ギャップを埋めるのに有効なのが「共通のビジュアルイメージ」
- プレゼンを構成する際にも「聴く人はちゃんとついてきているかな?」「理解してくれているかな?」「イメージできているかな?」とチェックすることが重要.
- 英語で検索すると情報量が15万倍になると言われている.
- 構成やスライドを作成する際,大事なのは「相手目線で考えられているか」.
第6章 ここで差がつく「話し方」の極意──誰も知らない「本番」テクニック
- 「今,自分がどういう姿でプレゼンをしているのか」を知らなければならない.
- 正確な自己意識なしには,コントロールも,工夫も,改善もできない.
- 自分がどんな様子でプレゼンしているのか.
- どんな話し方をしているか
- 話すスピードはどのくらいか
- 声のトーン,ボリュームはどうか
- 姿勢はどうか
- 手の位置,手の動きはどんな感じか
- 視線の動きはどんな感じか
- 積極的に動いているのか,止まっているのか
- どんな口癖があるのか
- 自分のプレゼンを見返さなければ,「自分の意識とのギャップ」は顕在化せず,いつまでたっても上達しない.
- 自分の意識とのギャップを認識する際の2つの重要ポイント
- 自分の「意図した行動,言葉」なのか?
- 無意識にやっている行動,なんとなく発している言葉なのか?
- ビデオを見直して「自分の動きを修正する」という試みを続けていれば,必ず自分の体,ひいてはプレゼン全体をコントロールできるようになる.
- プレゼン中の目線については,「相手を見る」というのが大原則.
- プレゼンターは,「聴衆」を相手にしているのではなく,それを構成している「一人一人」に向かって話をしている.
- 「スライドを見ないと話せない」「スライドを見ながらのほうが話しやすい」というのは,はっきり言って練習不足.
- 「自分がどんなスピードで話しているか」をきちんと認識し,「必要に応じて調整できること」は大切.
- 優れたプレゼンターは例外なく間の取り方が上手.ベースはものすごく早口なのに,大事なところで間を取ってみたり,聴き手が理解する間を巧みに入れてくれる人の話は格段にわかりやすい.
- 「短い間」は0.5秒〜1秒ぐらいで,「長い間」は2〜3秒ぐらい.
- 適切な間を取り,内容を心に染み込ませるというのは,プレゼンにおいて欠かせない要素.
- 淡々と話し続けるのと,ちょっとだけ芝居を入れて臨場感を持たせるのとでは,受ける印象は決定的に変わる.
- プレゼンのラストというのは,論理的な結論を語るのではなく,「その一歩先の話」「前向きな未来の話」をしたほうがいい.
- 質疑応答において,プレゼンターとして用意しておくべきことは「質問への答え」ではなく,「反応のパターン」.
- 調べて後でお伝えします
- 後で,個人的に聞きにきてください
- 参考にさせていただきます
- "No one learns as much about a subject as one who is forced to teach it."