会話もメールも 英語は3語で伝わります

 

会話もメールも 英語は3語で伝わります

会話もメールも 英語は3語で伝わります

 

 

はじめに

  • 複雑な専門技術を英語で伝えるには,その技術を平易な日本語に置き換える力と,それをわかりやすい自然な英語にする表現力が求められる.
  • 「主語,動詞,目的語」をただ並べればよい.
  • まず「3語」で文章の骨組みを伝えることで,その後は落ち着いて,必要な情報を付け足していくことが可能.

 

CHAPTER1
「日本人の英語」が伝わらない理由

  • 日本語で考え,「直訳」しようとすると,複雑な構文になってしまう.
  • 複雑な構文の3つの欠点
    1. 結論がすぐに伝わらない(文の後半,最後に出てくる)
    2. 文法的に間違える可能性が高い
    3. 単語数が多いためにコミュニケーションが遅くなる
  • 英文を,「①主語,②動詞,③目的語の3語」で組み立てる.
  • 難しいイディオムを覚えるよりも,1語で表せる動詞を使いこなせるよう練習することが大切.
  • 「〜です」「〜である」を表すbe動詞は「静的」な表現.
    be動詞の使用を控え,「〜する」というように「動的」に表す.
  • 英語では,動詞から始まる命令文を除いて,「主語(動作主)は必須の要素」.
  • 主語が何であるのかを明確にする.

 

CHAPTER2
「3語の英語」は動詞が決め手

  • 「3語の英語」は動詞が決め手.動詞はできるだけ具体的に表せるものを選ぶ
  • 単語は「覚える」よりも,「イメージをつかむ」ことのほうが役に立つ.
  • 特に動詞の場合は,「動詞が表す動作のイメージをつかむ」.
    Googleの「画像検索」が有効.
  • 受動態ではなく,短く力強い能動態を使う.
  • 「否定」を使いたくない3つの理由
    1. 単語数が多くなるから減らしたい
    2. ネガティブな印象を避けたい
    3. 英語は,否定の内容を肯定表現する方法が豊かである
  • 「英語で伝える」ということは,日本語の単語と英語の単語を対応させて表すことではない.誰でも知っていて,誰にでも使える英語表現で,新たに英語を組み立て直すこと.
  • You can ask questions now. 「質問があれば聞いてください」
    冠詞theは「コミュニケーションの双方にとってわかっているもの」を指すから,冠詞theを使わずにquestionsを表していることにより,「もしあったら」というifのニュアンスが出る.

 

CHAPTER3
これでOK!「3語の英語」の組み立てパターン

  • 主語の選択は「4つ」から
    1.
    2. モノ
    3. 動作(動名詞
    4. This:直前に伝えた「このこと」
  • 主語で文を開始すること,つまり,主語より前に何もおかないようにする.
  • 「5つのパターン」で3語の英語を組み立てる
    パターン①:人の動作を伝える
    パターン②:人の感情を伝える
    パターン③:モノの動作を伝える
    パターン④:条件や因果関係を伝える
    パターン⑤:前文から引き継いで伝える
  • 各パターンのテンプレートは,次の3ステップからなる.
    ステップ①:伝えることを整理する
    ステップ②:主語を選ぶ
    ステップ③:動詞を選び,文を組み立てる

 

CHAPTER4
「3語の英語」に情報を付け足していく

動詞まわりのひと工夫

  • 現在形は,今の「まわり一帯」を表す.定常的にそうなっていること,普遍的なこと,を表す.
  • 現在進行形は,今の瞬間に進行している動作を表す.つまり,一時的に今だけそうであることを表す.
  • 英語の「過去形」は,それが1分前であろうと100年前であろうと,「今とは切れている」ことを表す.つまり,「すでに終わったこと」「もう今は関係ないこと」という印象を与える.
  • 現在完了形は,過去に生じたことを「今」につなげて,「今」に焦点を当てて表す.
  • 現在形,過去形,現在完了形の3つが使えれば,「3語の英語」の時制は十分.
  • 助動詞は,動詞に「考え」を加える.
  • 助動詞を正しく使うためには,各助動詞のニュアンスを理解するとともに,各助動詞が表す「確信の強さ」と「義務の強さ」を正しく把握することが大切.
  • 確信の度合い:must > will > should > can > may
  • 課す義務:must >> should
  • 「助動詞の過去形」は,仮定法のニュアンスを残したまま,単体で使ったもの,つまり,仮定法による文のIf I were you, といった条件節を削除したもの,と考えることができる.
  • 助動詞の過去形は,「ひょっとして〜だったら」という条件が隠れている.

3語に情報を足していく

  • 「シンプルな英語で人生を変えることができるということを知るのは,興味深いことです」
    ✕ It is interesting to know that simple English can change your life. (複雑)
    ◯ Interestingly, simple English can change your life.
  • 「動詞」または「文全体」を修飾する副詞をうまく使うことで,「3語の英語」を最大限に生かしながら情報を足すことができる.
  • 前置詞は,名詞と他の語との関係を表すもの.うまく使うことで,関係を視覚的に「見せる」ことができる.
  • 前置詞は,たった1語で,話し手や書き手が何を考えているかという詳細な情報が伝わる魅力的な品詞.
  • 名詞に情報を加えるには「分詞」か「関係代名詞」.
  • 短い説明には「分詞」,長い説明には「関係代名詞」を使うとよい.
  • 分詞は,能動的な意味の「現在分詞」(...ing)と受動的な意味の「過去分詞」(...ed)があることを理解する.

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  • 関係代名詞は,2文を「関係」づける「代名詞」であることを理解する.
  • 関係代名詞の限定(thatやwhichでコンマなし)は「必須」の説明.非限定(, which)は「追加」の説明.

 

CHAPTER5
実践!「3語で伝える」ために,ここはバッサリ捨てましょう!

There is/are構文を捨てる

  • There is/are 構文は捨てる.とにかく主語をおいてみて,直後に適切な動詞を続ける.
  • 「このグループには3人の女性メンバーがいる」
    ✕ There are three female members in this group.
    ◯ This group has three female members. 
  • 「主語」→「動詞」→「目的語」というように英語を組み立てる癖をつけてしまえば,伝えることが簡単になるとともに,「何を伝えたいか」を,しっかりと考える癖もついてくる.

仮主語と仮目的語のitを捨てる

  • 「その仕事を今日終えるのは難しいとわかった」
    ✕ I found it difficult to complete the job today.
    ◯ I cannot complete the job today. 
  • 仮主語と仮目的語は使わない.動作主またはモノを主語にして,直後に具体的な動詞を続けると伝わりやすくなる.

SVOO・SVOC構文を捨てる

  • SVOO構文とSVOC構文は,文が複雑で組み立てにくく,伝わりにくい.
  • これらの難解構文を捨てる勇気を持ち,できるだけSVO構文で組み立てる.

受身形を捨てる

  • 受動態を使うと,「動作主を隠したい」「ぼんやりとした印象を与えたい」ということが伝わってしまう.
  • 「私は美しい映画に,感動した」
    ✕ I was moved by the beautiful movie.
    ◯ I enjoyed the beautiful movie.
  • 大切なことは,「特に必要ではないのに,受動態になってしまった」という文が増えるのを避けること.

イディオムを捨てる

  • 「このコースは30人の生徒で構成される」
    ✕ The course is composed of 30 students.
    ◯ The course has 30 students.
  • 難しいイディオムは忘れる.もっと自由に発想を広げ,平易な動詞を使いこなして「3語の英語」を組み立てる.

not文を捨てる

  • 「彼らの不正を立証するデータがない」
    ✕ I don't hane any data to prove their misconduct.
    ◯ I have no data to prove their misconduct.
  • 「肯定形+no+名詞を使う」「反対語を使う」「動詞部分の発想を変える」というテクニックを使い,柔軟な発想で,何でも肯定表現する.

難しい時制を捨てる

  • 表現の工夫により,現在形と過去形と現在完了形,そして未来の表現(will)だけを使って,コミュニケーションを円滑に進めることが十分に可能.
  • 今のことや普遍的な事実に「現在形」,今と切り離された過去には「過去形」,今へとつながる過去には「現在完了形」を使う.未来への意志を表すときには「助動詞 will」が使える.

 

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