考えるとはどういうことか

はじめに

  • 思考とは,自分自身との「対話」である.
  • そして対話であれば,語る相手,つまり「聞く」人がいる.一人で考えているとき,この聞き手は自分自身であるが,それは潜在的には他者である.
  • したがって「考えること」は,他の人との対話,「共に問い,考え,語り,聞くこと」であると言える.
  • 学校では,出された指示に従うこと,教えられたことを教えられた通りに行うことが重視される.

第1章|哲学対話の哲学

  • 思考は,論理的で一貫性がないといけない.だがそれだけではなく,他人や物事に対してのみならず,自分自身に対しても批判的・反省的でなければならない.柔軟で自由でなければならず,バランスや公平さも必要である.
  • 思考は疑問によって動き出す.
  • きちんと言葉にして語ることで,考えていることが明確になる.
  • 分からないことがたくさんあれば,それだけ問うこと,考えることが増える.
  • だから,どんどん分からなくなるのがいい,というのが哲学である.
  • 議論が終わった後いろいろと考えて,自分自身が取り組むべき問いに出会う,ということが多い.

第2章|哲学の存在意義