考えるとはどういうことか
考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門 (幻冬舎新書)
- 作者:梶谷 真司
- 発売日: 2018/09/27
- メディア: 新書
はじめに
- 思考とは,自分自身との「対話」である.
- そして対話であれば,語る相手,つまり「聞く」人がいる.一人で考えているとき,この聞き手は自分自身であるが,それは潜在的には他者である.
- したがって「考えること」は,他の人との対話,「共に問い,考え,語り,聞くこと」であると言える.
- 学校では,出された指示に従うこと,教えられたことを教えられた通りに行うことが重視される.
第1章|哲学対話の哲学
- 思考は,論理的で一貫性がないといけない.だがそれだけではなく,他人や物事に対してのみならず,自分自身に対しても批判的・反省的でなければならない.柔軟で自由でなければならず,バランスや公平さも必要である.
- 思考は疑問によって動き出す.
- きちんと言葉にして語ることで,考えていることが明確になる.
- 分からないことがたくさんあれば,それだけ問うこと,考えることが増える.
- だから,どんどん分からなくなるのがいい,というのが哲学である.
- 議論が終わった後いろいろと考えて,自分自身が取り組むべき問いに出会う,ということが多い.