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基底変換 対角化

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基底変換の様子

 

  • ある基底(都合の悪い基底)で,$ \left( \begin{array}{c} x\\ y\\ \end{array} \right) $という座標が与えられているとする.
  • 行列$A$をかけて,$ \left( \begin{array}{c} x\\ y\\ \end{array} \right) $が座標変換された先の座標$ \left( \begin{array}{c} u\\ v\\ \end{array} \right) $を求めたいとする.
  • 座標変換前の座標が$ \left( \begin{array}{c} x\\ y\\ \end{array} \right) $,
    座標変換後の座標が$ \left( \begin{array}{c} u\\ v\\ \end{array} \right) $である.
  • すると,以下の式で表せる.
    \begin{equation}
    \left(
    \begin{array}{c}
    u\\
    v\\
    \end{array}
    \right)
    = A
    \left(
    \begin{array}{c}
    x\\
    y\\
    \end{array}
    \right)
    \end{equation}
  • しかし,このままでは基底のとり方が悪いため,そのまま計算はしたくない.
  • そこで,基底変換行列$P$をかけて,座標$ \left( \begin{array}{c} u\\ v\\ \end{array} \right) $を都合の良い基底に変換することを考える.
    つまり,式(1)に対して,両辺左から行列$P$をかければよい.
  • すると,以下の式のようになる.
    \begin{equation}
    P
    \left(
    \begin{array}{c}
    u\\
    v\\
    \end{array}
    \right)
    =
    P
    A
    \left(
    \begin{array}{c}
    x\\
    y\\
    \end{array}
    \right)
    \end{equation}
  • しかし,これでは,式(2)の右辺を見ればわかるように,
    座標$
    \left(
    \begin{array}{c}
    x\\
    y\\
    \end{array}
    \right)
    $を都合の良い基底に変換できていない.
  • そこで,$ P^{-1}P=E $であるから,式(2)は以下のように表しても問題ない.
    \begin{equation}
    P
    \left(
    \begin{array}{c}
    u\\
    v\\
    \end{array}
    \right)
    =
    P
    A
    P^{-1}
    P
    \left(
    \begin{array}{c}
    x\\
    y\\
    \end{array}
    \right)
    \end{equation}
  • これで,両座標とも,都合の良い基底に変換される.
  • ここで,都合の良い基底に変換されたあとの両座標を
    \begin{equation}
    \left(
    \begin{array}{c}
    u'\\
    v'\\
    \end{array}
    \right)
    =
    P
    \left(
    \begin{array}{c}
    u\\
    v\\
    \end{array}
    \right)

    \left(
    \begin{array}{c}
    x'\\
    y'\\
    \end{array}
    \right)
    =
    P
    \left(
    \begin{array}{c}
    x\\
    y\\
    \end{array}
    \right)
    \end{equation}
    とおく.
  • 式(4)を用いると,式(3)は以下のようになる.
    \begin{equation}
    \left(
    \begin{array}{c}
    u'\\
    v'\\
    \end{array}
    \right)
    =
    P
    A
    P^{-1}
    \left(
    \begin{array}{c}
    x'\\
    y'\\
    \end{array}
    \right)
    \end{equation}
  • 式(5)において,$PAP^{-1}$は,行列$A$の固有値(ここでは,$eigenvalue_A$と表記する)を並べて以下のように対角化できる.
    \begin{equation}
    P
    A
    P^{-1}
    =
    \left(
    \begin{array}{cc}
    eigenvalue_A & 0\\
    0 & eigenvalue_A
    \end{array}
    \right)
    \end{equation}
  • 以上より,式(6)を式(5)に代入して,最終的に以下の式が得られる.
    \begin{equation}
    \left(
    \begin{array}{c}
    u'\\
    v'\\
    \end{array}
    \right)
    =
    \left(
    \begin{array}{cc}
    eigenvalue_A & 0\\
    0 & eigenvalue_A
    \end{array}
    \right)
    \left(
    \begin{array}{c}
    x'\\
    y'\\
    \end{array}
    \right)
    \end{equation}
  • 式(7)は,都合の良い基底であるため,$
    \left(
    \begin{array}{c}
    u'\\
    v'\\
    \end{array}
    \right) $ は容易に求めることができる.
  • あとは,都合の良い基底で求まった座標$\left(
    \begin{array}{c}
    u'\\
    v'\\
    \end{array}
    \right) $を元の基底(都合が悪かった基底)での座標に戻してやれば,最初に求めたかった座標がわかる.